多くのマーケターにとって、2014年の目標は、プログラマティック広告を実験し、予算の一部をそれにコミットすることでしょう。遅くても何もしないよりはましですが、その環境はかつてない激しい競争に晒されています。

プログラマティックですでに地歩を固めているマーケターたちは、ペースの速いグローバルなデバイス間および業界間の競争に参加し、テクノロジーの機微を修得しようとしています。競争の激化により、プログラマティックバイイングの意味は変わりつつあります。すでに投資したマーケターとこれから投資しようとしているマーケター、どちらにとっても、予算を割り当ててアルゴリズムに頼るだけではもはや十分ではありません。業界の習慣とトレンド(そして直接的な競争)を考えると、今、プログラマティックに参入しようとしているマーケターの目の前には、益々難解な支出の課題が立ちはだかっています。

「 Advertising Intelligence Index」は、競争レベルの角度から前年のプログラマティックを考察する新しいレポートです。業界の競争レベルは今後の進展を決める可能性があります。そして、このレポートは、プログラマティックがかつてない熾烈な競争に晒されることを示しています。弊社は競争レベルを測定するために、業界の市場シェアおよび企業数と産業全体との関係を考慮する世界的に認められた競争指数、ハーフィンダール指数(HHI)に基づく測定法を使用しました。このインデックスは、プログラマティックに適用する場合、市場シェアの代わりに広告主の支出のシェアオブボイス(SOV)を使用します。

レポートの2013年のデータを見ると、マーケターが取り上げるべき主要なテーマは3つあります:

  1. 競争レベルが激化している
  2. 競争の激化により支出傾向は複雑化している
  3. こうした支出傾向に関するインサイトが強力なチャンスを示す可能性がある

過熱するプログラマティックの大競争

2013年はどのプログラマティックチャネルも競争が激しくなりました。2013年1月~2014年1月のeCPMを見ると、モバイルだけが減少しています。ソーシャルのeCPMは24%の大幅増、ディスプレイも19%増となり、動画も着実に4%増加しています。モバイルのeCPMは40%減少しましたが、これは大幅な供給増加が原因かもしれません。各チャネルを競争の激しいものから順に並べると、ディスプレイ、ソーシャル、動画、モバイルとなります。

そしてあらゆる企業がこの競争に参入しています。エンターテインメント業界から金融サービスまで、企業がプログラマティックに費やす金額は増加しており、競争激化の環境を作っています。旅行業界の競争は57%増加し、電気通信業界の競争は51%増加しました。競争は地域の境界に関係なく激化しています。北南米や欧州のような確立された市場で競争が激化している一方で、アフリカ、アジア太平洋地域、中東のような新興市場でもその傾向 が見られます。

競争激化の航跡

一年間のデータにおけるプログラマティック広告の支出傾向は、多くの場合プログラマティック以外の支出と同じ傾向を示しているため、簡単にわかります。プログラマティックと非プログラマティックの両方において共通する支出ピークの時は、それが祝日かまたはシーズン全体かを問わず、マーケターたちに集中的に狙われます。例えば、消費者の支出が確実に増加するブラックフライデーとサイバーマンデーには、当然ながら小売、eコマース、ギフトといったカテゴリーのプログラマティックも至るところに出回るので、予想通り競争が高まります。

プログラマティックのすばらしいところは、業界全体の支出の傾向を時間、支出額、競争レベルのコンテキストの中で見られることです。話をブラックフライデーとサイバーマンデーの例に戻すと、2013年の広告支出の傾向から、ブラックフライデーは、店舗に客足を向かわせるために極めて積極的に費用を投じた比較的少数の広告主によって独占されていたことがわかりました。一方サイバーマンデーは、支出と競争レベルがより安定的に分散されていました。

もう一つ、家庭・園芸部門の例を見てみましょう。2013年からのデータを見ると、家庭・園芸部門のプログラマティックの競争は年間を通じてかなり安定していますが、夏休みの時期には広告支出に大きな動きが見られます。おもしろいことに、広告支出は戦没者追悼記念日に低下し、その後、6月中は驚くほど急上昇しています。6月末にはやや落ち着きますが、7月4日にはすぐに勢いを取り戻し、夏が終わりに近づくと、通常レベルに戻ります。

データのインサイトを使って後流の中を泳ぐ

このようなプログラマティック広告支出の傾向は、ほぼどの業界にも見られます。確かに興味深いものですが、これらはどんな価値をもたらしてくれるでしょう?情報のあるマーケターは、業界の支出データと競争レベルの情報を組み合わせて使い、プログラマティック戦略を賢く管理することができます。競合他社もしばしば同じ消費者を狙っているので、これを行うためには、希望のオーディエンスを見つけてリーチすることだけでなく、競合他社の戦略にも注意を払う必要があります。

先に述べたブラックフライデーやサイバーマンデーの例のように、マーケターは業界の現在の支出と競争の傾向に従って行動することができます。ブラックフライデー自体は支出が大幅に上昇し、この日の勝ち組は、ほぼ即座に客足を捉えることを最も重視した少数の広告主でした。この日の競争と支出の増加が二極化していたとすれば、広告主は入札範囲を増やし、インサイトをアクションに適用できたかもしれません。サイバーマンデーに向けて競争が落ち着き、支出が安定すれば、入札範囲を少しコントロールできる機会もあるでしょう。

ゴールにあるもの

プログラマティックの競争激化とそれによって生じた傾向を差し引いて考えると、データドリブンなマーケティングの増加によって、クリエイティブ戦略が不要になるとは考えられません。マーケターの仕事の本質は同じであり、ただツールが変わっただけです。プログラマティックは広告主に、より大きなエンジンとレース用のタイヤ、洗練されたナビゲーションシステムを与えます。一流の競合他社はこれらすべてを使ってレースに勝とうとしています。